2010年6月14日月曜日

ラカンマキ(マキ科)

ラカンマキ(マキ科)
 ここで紹介しても需要がなさそうだが、ともかくイヌマキの園芸種である。
 なお「槇」の名をもつ植物は非常にややこしいことで有名である。ともかくこれはラカンマキの花。

ラカンマキ(マキ科)
 新芽の様子。

 イヌマキとラカンマキは親類だが、コウヤマキはマツ科で赤の他人。もっとややこしいのはチョウセンマキで、これはイチイ科イヌガヤの園芸種である。イヌマキとイヌガヤなんて、見た目は全く似ていないけど、混同している人が時々いるようなので注記しておこう。
 まぁそのうち名前を出した木も掲載する予定。

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2010年6月7日月曜日

パラミツ(クワ科)

パラミツ(クワ科)
 パンノキと同属のパラミツ。ジャックフルーツの名で知られている。この場合のジャックはジャックさんではなく、マレーシア方面のチャッカといった名が訛ったのでは、という説があるようだ。
 で、波羅蜜はあまりにストレートな仏教用語。しかし波羅蜜という語とこの木が結びつくのかは不明。

 ともかく、かなりの高木であることは、写真の自転車との比較で分かるだろう。そして、果実の大きさもだいたい想像がつくだろう。

パラミツ(クワ科)
 パラミツの果実は、このように太い幹に直接つく。考えてみればクワ科だし、クワやイチジクなどと同じ形態である。なかなか同列に見るのは難しいけどね。

パラミツ(クワ科)
 これはかなりきれいな実。何せ熱帯の樹木なので、収穫がいつなのかはよく分からない。
 実はこの記事の写真は、5月初旬と8月中旬のものが混じっていたりする。区別がつくだろうか?

ジャックフルーツ(クワ科)
 巨大な果実は生食したり、野菜のように食べたりするそうな。種も食べるそうな(残念ながら食したことはない)。

 以上の写真はすべて台湾の台南市で撮影。一枚は学校の校庭、残りは寺院である。名前が名前なので、寺院に植えられるのは分かる気もする。もちろん自給自足の食糧なんだろうけど。

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パンノキ(クワ科)

パンノキ(クワ科)
 熱帯で広く栽培されるパンノキ。植民地の奴隷の食糧として各地に導入されたらしい。
 これは台湾の台南市の写真。台湾には清朝に伝来したとされる(これは奴隷の食糧のためではなかろう)が、今では全島に定着している。
 現地名は麺包樹。麺包とはパンのことだから、そのまんまの名前だ。

パンノキ(クワ科)
 なお、しばしばパンノキの特徴として挙げられるのが、葉が大きく切れ込むことである。しかし台湾で見かけるパンノキは、だいたい写真のような葉で、切れ込みはあっても僅かである(後方の葉に切れ込みが見える)。
 ただし、品種として区別する見解は(軽く確認しただけだが)見当らないので、あくまで生態形の範囲なのだろう。

 パンノキ属は、言うまでもなくこの巨大な果実が特徴である。パンノキよりも遙かに巨大な「世界最大のフルーツ」、パラミツ(ジャックフルーツ、別記事で紹介)も同属だ。

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2010年6月4日金曜日

イヌムレスズメ(マメ科)

イヌムレスズメ(マメ科)
 ムレスズメに似ているからイヌムレスズメ。だいたい「イヌ」とは役に立たない紛い物を指すが、これは役に立たないというほどでもなさそうに思われる。
 ちゃんと比べれば、ムレスズメとは花も葉も全く違う。なのでエキノソファラ属(Echinosophora)に分類される。この属は朝鮮半島にしか分布しない珍しい属である。「Echinos」はハリネズミ、「sophora」はマメ科のエンジュのことなので、sが被っている。どうでもいいけどね。

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ムレスズメ(マメ科)

ムレスズメ(マメ科)
 ぱっと見にはエニシダっぽくもあるムレスズメ。ちゃんと棘もあるが、花の形は相当に違うムレスズメ属(Caragana)の落葉低木である。
 中国北部の原産で、江戸時代には日本で栽培されている。やたらと風雅な和名は、明治以降の和名とは違うよねぇ。

 なおイヌムレスズメという和名の植物は、さらに別属だ。

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ハリエニシダ(マメ科)

ハリエニシダ(マメ科)
 エニシダと同様に棘のある黄色い花のマメ科植物。
 ただしこちらは葉がすべて棘状になっているなど違いがある。なのでエニシダ属ではなくハリエニシダ属(Ulex)に分類される。
 西ヨーロッパ原産で、ヨーロッパでは生け垣に使われる木なのだが、日本ではあまり栽培されていない。

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エニシダ(マメ科)

エニシダ(マメ科)
 エニシダはマメ科エニシダ属の常緑低木。
 元はヨーロッパに自生する種が、世界に広まった。日本にも17世紀には既に伝来している。そしてそのために、この珍妙な和名になってしまったわけである。

エニシダ(マメ科)
 花を見た瞬間にマメの仲間だと分かるぐらい典型的な蝶形花冠、そして実るのは豆果。そういう意味では、日本でも違和感なく受け入れられたのかも知れない。
 現在のエニシダ属の綴りはCytisusで、これを音にすればキティスス。しかしこの植物は、かつてゲニスタ属(Genista)の花として扱われた。江戸時代にこれを運んで来たと思われるオランダ人の発音か、あるいはスペイン語だったのか諸説あるが、ゲニスタがエニシダの語源であったことは間違いないのだろう。

 なおゲニスタ属のヒトツバエニシダは、日本でもごく稀に栽培されている。棘がないので区別は簡単のようだ。区別する機会はそうそうないだろうけど。

ホホベニエニシダ(マメ科)
 最近は基本種よりも人気がありそうなホホベニエニシダ。意外に歴史は古く、19世紀末にフランスのノルマンディ地方で発見された。なのでNormandy broomなどと呼ばれるそうな。
 日本には明治の末には伝わっているから、もう百年は経っていることになる。

 なおエニシダには、ヒトツバエニシダのように別属だが似たような和名のものがあったりする。そもそも同時期に咲くマメ科の黄色の花の低木は、案外多いので見分けがつきにくいのである。

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