2010年8月23日月曜日

イブキジャコウソウ(シソ科)

イブキジャコウソウ(シソ科)
 ランキングサイトのプロフィール写真にもしているイブキジャコウソウ。しかしこれがどうにも分かりにくい植物だ。
 何が分かりにくいかというと、その名前で植えられている植物が、本当に同一種なのか疑わしく思えることが多いのだ。

 これは某所で撮影したもの。かなり信頼性の高いイブキジャコウソウである。

イブキジャコウソウ(シソ科)
 これは文字通り伊吹山の山頂に咲くイブキジャコウソウ。まさか本物でないということはなかろう……と思う。
 ただし、一枚目とこれを比べても、植物の大きさがやや異なる。伊吹山の方が大柄である。

 イブキジャコウソウは高山から海岸まで自生する奇妙な植物である。もちろんどこの山や海岸にもあるわけではなく、どちらかと言えば蛇紋岩や石灰岩地に目立つ(伊吹山は石灰岩)。
 私が子どもの頃によく登った山形県の月山や鳥海山には自生しないが、蔵王山系には自生するのでちょっと悔しかった記憶がある(蔵王は蛇紋岩でも石灰岩でもないが、奥羽山脈では古い山だ)。 

イブキジャコウソウ(シソ科)
 これはイブキジャコウソウかどうか定かでないもの。
 何せ、木曽の妻籠で撮影した写真だ。要するに花壇に植えられた花である。ただし伊吹山の株に一番近い大きさなのも事実である。

イブキジャコウソウ(シソ科)
 そして最後は京都府立植物園。紛れもなく「イブキジャコウソウ」と書いてあるのだが、他と比べても著しく小さい。
 花の付き方も違うし、枝が立ち上がっているのも怪しい。西洋のいわゆるタイムではないかと思うけどなぁ……。

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2010年8月20日金曜日

アーティチョーク(キク科)

アーティチョーク(キク科)
 最近あんまり更新していないので、とりあえず手持ちの写真を載せてみる。
 日本では滅多に食べない野菜の花である。

アーティチョーク(キク科)
 一応、和名はチョウセンアザミとされている。が、朝鮮半島原産でもないし、朝鮮経由で伝わったわけでもなさそうだ。
 チョウセンアサガオのような例もあるので、あるいは薬草としてイメージされていたのかな、とも思われる。薬効についての知識はないけどね(どんな植物でも、探せば何らかの薬効はあるだろう)。

アーティチョーク(キク科)
 こちらが蕾の状態。野菜としては、開いてしまったらダメだ。
 蕾を食べる野菜は、カリフラワーやブロッコリーをはじめとして少なからずある。植物がその最大のエネルギーを費やす花の栄養分を、消費前に分捕ってしまうのだから、非人道的な行いと言えなくもない。
 ……植物相手に人の道を説くのもどうかと思うが、エセ環境保護の人たちは、たいてい擬人化によって説明するわけだ。ああそういえば、根菜が非人道的という宗教もあったな。その線でいくと、アーティチョークなんて打ち首獄門みたいなものだろうな。

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