2010年6月20日日曜日
クサノオウ(ケシ科)
やたらとカッコイイ和名で知られる、ヤマブキソウの仲間だ。
「草の王」「瘡の王」「草の黄」といった文字が宛てられているようだ。貝原益軒『大和本草』では「白屈菜」として紹介され、「今俗ニ草ノ王ト云」とある。そして「ヨク瘡腫ヲ消ス」ともある。
まぁこの名が薬草としてのものならば、「王」ではなく「黄」だろう。大黄(タデ科の薬草)に習った名ではなかろうか。もちろん大黄も草なので、「草の黄」はやや疑問。『大和本草』の記述からみれば、「瘡野黄」辺りか?
いずれにせよ、ここでの推測は当てずっぽうの域を出ない。ただ、世の中で広まっている語源説も、この程度の当てずっぽうが多い。牧野富太郎の語源説がしばしばデタラメなように(本気で考えるなら、まず地方名を集めるべきだろう)。
余談になるが、大黄がらみで素晴らしい名前の高山植物があるのをご存じだろうか。
その名もカラフトノダイオウ。「樺太の大王」ではなく「樺太野大黄」である。
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